日本語が由来と思っていた言葉の中に、実はオランダ語が発祥の言葉が存在します。16世紀半ばから17世紀初期にかけて行われていた南蛮貿易において、伝わったと考えられますが、結構ショッキングな一覧です。
目次
オランダ発祥の言葉その1・・・かぼちゃ
かぼちゃは、実に硬くそのまま食べることができない植物で、かぼちゃ煮にして食べるのが一般的です。
当時、日本にもかぼちゃは存在していましたが、食べることができなかったため、野生のかぼちゃしか存在していませんでした。
対してヨーロッパでは、ハロウィンと言えばかぼちゃです。そして、食べ物としてのかぼちゃも一般的です。
日本の農業を見たオランダ人は、かぼちゃの栽培を勧め、かぼちゃという言葉を教えたのです。
オランダ発祥の言葉その2・・・合羽(かっぱ)
当時の日本では、商人は傘を指し、飛脚は三度笠を被っていました。(飛脚とは今でいう運送会社です)
傘は良いですが、三度笠は体が濡れてしまうという欠点がありました。
それを見たオランダ人が、合羽(かっぱ)を用意したのが始まりです。
そのため、合羽はオランダ発祥の言葉なのです。
オランダ発祥の言葉その3・・・かるた
かるたはいかにも日本発祥のように思えますが、実は違います。
これもオランダ発祥です。
南蛮貿易における一番の問題は意思疎通でした。現在のように、通訳が完璧ではなかったため、お互いがお互いの言葉を勉強し歩み寄る必要があったのです。
そんな時に利用したゲームがかるたです。絵と言葉が一緒だったため、ゲーム性も相まってお互いの言語を勉強しやすくなったのです。
かるた (出典)ぷにぷに
オランダ発祥の言葉その4・・・天ぷら
南蛮貿易時代の日本食においては、魚は生で刺し身にして新鮮なうちに食べるか、焼き魚にして食べるか、燻製にして保存食にするか、ぬか漬けにして食べるかしかありませんでした。
しかし、オランダ人にとってみれば、生で魚を食べる習慣がなく、独特の味やにおいがするぬか漬けには抵抗がありました。そのため、南蛮貿易で輸入した油を用いた天ぷらの調理方法をオランダ人が教えたのが始まりです。
当時の日本では、食用油を採取する知識がなかったため、食用油精製に関する知識も輸入したのです。
オランダ発祥の言葉その5・・・如雨露(じょうろ)
如雨露とは、いかにも当て字といった感じがしますね。そうです、何故ならオランダ発祥の言葉だからです。
当時の日本は、雨は神様の恵みという考えが一般的だったため、植物に水をあげる方法は雨頼みでした。ただ、夏場などには桶と柄杓で井戸水を植物にかけていたという記録があります。想像すれば分かると思いますが、実に非効率的な方法です。
それを見たオランダ人が、如雨露を日本に譲渡したのが始まりなのです。きっと、当時の日本人は感動したことでしょう。